インドでダウンロード禁止の「TikTok」、わずか1週間で再開

インド南部タミル・ナードゥ州のマドラス高等裁判所は2019年4月16日、「ポルノの助長」等を理由に人気動画共有アプリ「TikTok」の暫定的なダウンロード禁止処置を取ったが、それからわずか約1週間後の4月24日、同高裁の公聴会でPlay StoreとApp Storeでのダウンロード禁止処置が解除されたことが明らかにされた(※)。

※アプリがPlay StoreとApp Storeに戻ったのは4月30日

「TikTok」を運営するのは中国メディア企業の「ByteDance(バイトダンス)」。同社には日本のソフトバンクも出資しており(出資額は非公開)、評価額は750億ドル(約8.3兆円)と、世界で最も力のあるユニコーンのひとつだ。モバイル上でショート動画を音楽に合わせて手軽に編集・共有できるスタイルが多くの若者を虜にしており、インドでは現時点でおよそ3億人がダウンロード、利用していると言われている。

前出のマドラス高裁は「子供や女性が被害者になり得る可能性はまったく無くなったわけではない」としつつも、「TikTok」が裁判所命令に応じて、わいせつで不適切なコンテンツに対してのフィルタリング、年齢による利用制限、未承認ユーザーによる動画ダウンロード機能の無効化、検索機能で問題のあるキーワードのブロック等の安全対策を講じたことを再開の理由として挙げている。また、今回の禁止処置は兼ねてから法的根拠の希薄性、表現の自由への侵害を指摘されており、同高裁も何百万というユーザーが表現の自由へのアクセス権を侵害されている事実を認めた。

「TikTok」によると、今回のダウンロード禁止処置により1日あたり50万ドル(約5500万円)の損失、100万人近い新規ユーザーの喪失、250名以上の雇用機会喪失の危険性があったとのこと。また、同社はすでに600万本以上の不適切な動画を削除しており、今後インドのユーザーの安全性や利用満足度のさらなる向上に取り組むことを約束している。

いずれにせよ、インドのソーシャルメディア業界は司法による事業介入リスクから一旦は解放された。「TikTok」の勢いがさらに加速するのかに注目だ。

written by  Makoto N

関連リンク
https://tech.economictimes.indiatimes.com/news/mobile/tiktok-app-back-on-google-and-apple-app-stores/69113736

https://www.hindustantimes.com/analysis/why-the-tiktok-ban-is-worrying/story-9Q7Gpv9t1Uxavd8hYJnjDO.html

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