インド市場開拓に積極的な中国「テンセント」、次のターゲットは保険

中国のIT大手「テンセント」(深セン)が、米投資ファンド「タイガー・グローバル・マネジメント」が保有するインドの保険アグリゲーターサービス「Policybazaar」(グルガオン)の株式の半数を取得したことが明らかになった。取得額は1億5000万ドル(約160億円)で、これにより「テンセント」は「Policybazaar」の株式の10%を取得したことになる。また、「Policybazaar」の評価額は15億ドル(約1600億円)に達した。

「テンセント」は近年、配車サービス「Ola」(バンガロール)、エドテック「Byju’s」(バンガロール)、食品配送プラットフォーム「Swiggy」(バンガロール)、ファンタジー・スポーツ「Dream11」(ムンバイ)、メッセージアプリ「Hike」(ニューデリー)等、インドのテック系スタートアップに積極的な投資を行い、市場開拓に力を注いできた。今年7月には初めてフィンテック分野のスタートアップ「NiYo Solutions」(バンガロール)への投資も実施し、かねてから大きな将来性を期待されているインドの保険分野への投資も「時間の問題」と見られていた(※)。

※「テンセント」は2013年に「アリババ」傘下の「アント・フィナンシャル」、「平安グループ」とともにネット専業の保険会社「衆安保険」を設立している

2008年にサービスを開始した「Policybazaar」は、厳格な規制・管理下にあるインドの保険業界における“ゲーム・チェンジャー”だ。ユーザーはサイトもしくはアプリ上で様々な保険商品(生命保険、健康保険、自動車保険、旅行保険等)を比較検討し、仲介なしの割安な価格で購入ができる。昨年には「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」からも出資を受け、ユニコーンの仲間入りを果たしている。

インド13億人の内、そのほとんどは無保険か過少保険で、2017年の保険普及率は4%超と推定されている。「インド・ブランド・エクイティ基金」(※)の予測では、インドの保険市場は今後10年間で4倍(2400億ドル=約26兆円)まで膨れ上がる見込みだ。

※ インド商工省とインド工業連盟との官民パートナーシップによる団体

インドの保険市場における有力プレイヤーは依然として「タタ・グループ」や「アディティア・ビルラ・グループ」を含む財閥系コングロマリットだが、一方で「アマゾン」を含むテック系企業は関連スタートアップに投資することで、閉鎖的な市場に風穴を開けようと試みている状況だ。

written by 飯塚竜二

関連リンク
https://inc42.com/buzz/tencent-holdings-bags-10-stake-in-policybazaar-for-1-5-bn/

https://news.sina.com.tw/article/20191109/33259346.html

https://economictimes.indiatimes.com/small-biz/startups/newsbuzz/tencent-buys-10-of-policybazaar-enters-india-insurance-market/articleshow/71979972.cms

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