スマホメーカー「OnePlus」がスマートテレビ発表、最優先市場のインドに先行投入

中国のスマートフォンメーカー「OPPO」の傘下で、深センに本社を置く「OnePlus」が2019年9月26日、米ニューヨークで新製品発表会を開催。新フラッグシップスマートフォン「OnePlus 7T」とともに、同社初となるAndroidベースのスマートテレビ「OnePlus TV」を発表した。「OnePlus TV」は世界に先駆けインドで発売する。

今回発表された「OnePlus 7T」のOSはAndroid 10ベースのOxygenOS 10。プロセッサにSnapdragon 855 Plus、リフレッシュレート90Hzの6.55インチ有機ELディスプレイを搭載(ディスプレイ内指紋センサー)。メモリは8GBで、内蔵ストレージは128GBと256GBの2モデルが用意されている。 

メインとなるリアカメラはデュアルトーンLEDフラッシュの4800万画素(広角/F値1.6)、1600万画素(視野角117度の超広角/2.2)、1200万画素(2倍ズーム/2.2)のトリプルカメラ仕様で、フロントカメラは1600万画素(2.0)。バッテリー容量は3800mAhで、新急速充電「Warp Charge 30T」に対応。前フラッグシップモデルの「OnePlus 7 Pro」で採用されている「Warp Charge 30W」と比べ、充電速度は20%向上したという。インドにおける販売価格は128GBモデルがRs 37999(約57700円)、256GBモデルがRs 39999(約61000円)だ。

アップルストアがまだ存在していないインドでは、「OnePlus」はプレミアム・スマートフォン(価格がRs 30000以上)市場をリードしている。2018年通年でサムスンに次ぐ2位のシェア(33%)を占めており、1位サムスンとの差はわずか1%(3位アップルは23%)。また、2019年第2四半期には、価格がRs 45000以上のウルトラプレミアム・スマートフォン市場でも42%のシェアを獲得し、2位サムスン(22%)、3位アップル(21%)に大きな差をつけた。これは半年ごとに新端末を投入する同社の戦略が功を奏したためで、同四半期には「OnePlus 7 Pro」が投入されている。

※ アップルはムンバイにインド初の直営店をオープンさせる計画だが、詳細はまだ告知されていない

出典:CounterPoint Research
「OnePlus TV」はインド市場の足固めとなるか

一方、同社初となるスマートテレビ「OnePlus TV」は、量子ドットLED技術「QLED」を採用した55インチ4K液晶テレビ。4個のスピーカーを搭載したサウンドバー、8個のスピーカーを搭載したサウンドバーの2モデル(ノーマル/Pro)が用意されている。サウンドバーは電源を入れるとドロップダウンする仕組みで、価格はノーマルがRs 69900(約10万円)、ProがRs 99900(約15万円)。インド市場で発売後、北米や欧州、中国等でも順次発売していく計画だ。

これまでハイエンドスマートフォン、アクセサリーしか販売してこなかった「OnePlus」が、世界に先駆けてインドにスマートテレビを投入するのは興味深い動きだ。中国・北京の「シャオミ(小米科技)」は高品質で安価なスマートフォンでブランド価値を高め、今やスマートテレビやウェアラブル端末、ドローン、空気清浄機等も取り扱う総合家電メーカーへと成長を遂げた。世界的な傾向としてスマートフォンの買い替えサイクルは伸びており、同社がハイエンドスマートフォン頼りのビジネスモデルから脱却を図ろうとしていても不思議ではない。アップルがインド市場攻略に本腰を入れ始めているのも、少なからぬ影響を与えているはずだ。

もう1点注目したいのが、「OnePlus TV」が動画サービスを数多くサポートしていることだ。「Netflix」や「Amazon Prime Video」「hulu」「YouTube」はもちろんのこと、「Eros Now」「Zee TV」「YuppFlix」「Sun NXT」等、国内の代表的な動画サービスももれなく利用できる。

インドでは動画系OTT市場が急速な伸びを見せており、2022年までに市場規模は8億2300万ドル(約900億円)に達し、世界トップ10入りすることが見込まれている(※)。

※インドの経済団体「ASSOCHAM」とコンサルティングファーム「PwC」の共同調査より

「OnePlus」が動画系OTT市場の発展の勢いに乗り、より利益率の高いスマートテレビで大きなシェアを握ることができれば、製品の多角化を推し進める上で有利になる。同社が「シャオミ」のように総合家電メーカーを目指すのかどうかは定かではないものの、その片鱗をのぞかせたとも言えるのが今回の「OnePlus TV」の発表であり、同製品の成否は「OnePlus」の今後の成長を占う重要な指標にもなってくるはずだ。

written by 飯塚竜二

関連リンク
https://www.thehindubusinessline.com/info-tech/oneplus-captures-36-market-share-in-premium-smartphone-segment-in-q4/article26129739.ece

https://economictimes.indiatimes.com/industry/media/entertainment/video-ott-market-in-india-to-be-among-global-top-10-by-2020-touch-823-mn-study/articleshow/69251689.cms?from=mdr

https://www.amazon.in/l/17547618031?from=q1

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