インドで新たなユニコーン誕生か、アイウェアストア「Lenskart」に業界が熱視線

インドのPE「Kedaara Capital」(※)がアイウェアストア「Lenskart」の株式取得へ向け交渉中であることが関係筋の話で明らかになった。 今回の交渉には既存VCの「PremjiInvest 」、「Chiratae Ventures」が保有する株式の売却も含まれるとのことだ。

※private equity firm(未公開株式投資会社) 

本案件がまとまれば、「Lenskart」の評価額は現在の4億7000万ドル(約500億円)から約2倍の10億ドル(約1064億円)に達し、同社はユニコーン企業の仲間入りを果たす可能性が高い。

「Lenskart」はこれまでにおよそ129億ドル(約137億円)を内外のVCから調達しており、8月下旬には「ソフトバンク」と4億ドル(約425億円)規模の投資交渉に入ったことも報じられている。

「Lenskart」は2010年にAmit Chaudhary氏とPeyush Bansal氏、Sumeet Kapahi氏により、ファリダバド(インド北部ハリヤーナー州)で創業。同社はオムニチャネル戦略を推進しており、実店舗のほか、インド初のオンライン・オプティカルストアを運営し、急成長してきた。度付きレンズやサングラス、コンタクトレンズ等のアイウェアを手ごろな価格で販売し、48時間以内の無料配達や14日以内の無料返品サービスで顧客基盤を築いてきた。

左からAmit Chaudhary氏、Peyush Bansal氏、Sumeet Kapahi氏
アイウェア分野にテクノロジーを応用

同社は製品の製造・組立て、流通・供給までアイウェアに関わる全行程をカバーしており、アイウェア分野に革新的技術を取り入れることにも積極的だ。

すでに、同社の販売サイトではユーザーのデバイスカメラで顔写真を撮影し、3D映像でフレームを選べるサービスを提供している。今年4月にはフレームマッチングアプリ「Lookr」も立ち上げた。同アプリの顔マッピングや分析を通して、ユーザーはより適合するフレームやデザイン等の提案を受けられる。

また、スマートフォンのケースやキーフォルダーに収納できるコンパクトな老眼鏡、適合するレンズの度数を測れるアプリケーション等、アイウェア分野でユニークなサービスを次々と取り入れている。背景には、同社は米国やイスラエル等の海外テック企業を対象にした出資や買収、提携等に積極的で、革新技術の取込みに貪欲な姿勢がある。

オムニチャネル化が進むインドの小売市場

インドでは近年、顧客サービスのさらなる充実、中長期的かつ包括的な顧客囲い込みの戦略として、オムニチャネル化の動きが加速している。8月には「Amazon」が同国で2番目に大きい小売りチェーン大手「Future Retail」の関連会社である「Future Coupons」の49%の株式取得で合意しており、インド小売市場での足場を固めつつある。また、小売り最大手「Reliance Retail」は、オムニチャネル化への施策として近々O2Oスタイルの新しいEコマースを立ち上げると報じられている。

「Lenskart」はインド国内で460店以上の実店舗を運営しており、今後5年間で2000店を新たにオープンさせる計画だ。オムニチャネルで強固な基盤を築き、ユニコーン入り間近の同社が今後どのような発展を遂げるのか、業界の注目が集まっている。

written by Makoto N

関連リンク
https://www.lenskart.com/

https://inc42.com/buzz/lenskart-could-enter-unicorn-club-with-kedaara-capital-investment/

https://tech.economictimes.indiatimes.com/news/internet/ettech-top-5-lenskart-set-to-turn-unicorn-swiggys-commission-cap-more/70943183

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