ARで教育を進化、エドテック「PlayShifu」が新たに7億円を調達

EdTech(教育テクノロジー)の「PlayShifu」がシリーズAで700万ドル(約7億6000万円)の資金を調達したことが明らかになった。今回のラウンドには既存VCの「IDFC-Parampara Fund」「Chiratae Ventures」(旧IDG Ventures India)に加え、印VCの「Inventus Capital」「Bharat Innovation Fund」も参加した。

「PlayShifu」は4歳~9歳児向け教材玩具を開発しているスタートアップで、同社の主力製品は、AR(拡張現実)とVR(仮想現実)、3Dアニメーションを活用した知育地球儀「Shifu Orboot」だ。地球儀に専用のアプリをインストールしたスマホやタブレットをかざすと各国の情報が3Dアニメーションで表示され、子供達は体感的に世界の文化、歴史を学ぶことができる。同製品は49.99ドル(約5432円)という手ごろな価格で日本や米国、EU、ドバイ等で販売されており、ユーザー数は25万以上に達している。

同社は合計で850万ドル(約9億2373万円)を調達。今回調達した資金で数千億~数兆円の市場規模とも言われる“フィジタル”分野にフォーカスし、新製品を開発する計画だ。また、販売網を現在の15ヵ国から30ヵ国に拡大するという。

 “フィジタル”とはPhysicalとDigitalを合わせた造語「phygital」。「現実」と「デジタル」を融合させた技術で「AR」とも言われる。位置情報ゲームアプリ「ポケモンGO」のように、スマホやタブレット端末のカメラを通して見る「現実」に「デジタル情報」が加えられ、臨場感溢れる世界を楽しめる。「VR」と並んで「AR」は教育や観光、建築、不動産業等の様々な分野での活用が見込まれている。

バンガロールとサンフランシスコ・ベイエリアを拠点にする「PlayShifu」は、IIT-KGP(インド工科大学カラグプル校)卒業生のVivek Goyal氏とDinesh Advani氏が2016年に創業。同社の主力製品「Shifu Orboot」は特に米国で人気を博しており、米国だけで10万人の子供達が使用。すでに28州の教育機関で教材として採用されているという。

こうした米国での成功から、同社は「Shifu Orboot」の新バージョンを教師向けにリリースする予定で、生徒の学習状況や進捗を把握するトラッキング機能、詳細な授業プラン機能等を盛り込む予定だ。また、「PlayShifu」は最近、新商品の教育ゲーム「Shifu Plugo」もラインナップに加えた。「Shifu Plugo」は既存のタブレット端末に算数や国語、音楽等のアプリをダウンロードし、折り畳み式のゲームパッドをつなげて遊ぶ。子供のSTEM(ステム ※)スキルを向上させる学習型ゲームだ。

※ 科学・技術・工学・数学の教育分野を総称する言葉。米国発の教育モデルでSTEM教育とも言われ、自発的な学習を促すことで、子供の問題解決能力や創造力を養う。

今年7月、EdTech大手「Byju’s」(バンガロール)が米国のAR教材玩具スタートアップの「Osmo」を1億2000万ドル(約130億円)で買収したように、今後はARを活用した教材玩具の開発やスタートアップの起業がグローバルでさらに活発化してゆくだろう。

written by Makoto N

関連リンク
https://tech.economictimes.indiatimes.com/news/startups/ar-educational-toymaker-playshifu-lands-7m-funding-led-by-chiratae-inventus-bharat-innovation-fund/70374948

https://venturebeat.com/2019/07/24/playshifu-raises-7-million-to-build-educational-ar-experiences-for-children/

“インドのシリコンバレー”たる所以を体感
バンガロール視察ツアー毎月開催中!

バンガロール視察ツアー