AI診断でインド人の肌の悩みを解消、ヘルスケアスタートアップ「CureSkin」の挑戦

インドには肌のトラブルに悩む人が数多くいる一方で、皮膚科医の数は10万人に1人未満と言われている。また、皮膚科医の多くは都市部におり、田舎や農村部には圧倒的に少ない状況だ。

バンガロールを拠点とするヘルスケア・スタートアップ「CureSkin」は、こうした状況を改善すべく、様々な肌トラブルに悩むインド人向けにAIベースのスキンケア・ソリューションを提供している。

同社のアプリの使用方法はいたってシンプルだ。まず、自身の顔をデバイスのメインカメラで撮影すると、AIがユーザーの皮膚の状態を診断。そしてニキビや皮膚炎、色素沈着といった様々な皮膚の症状に適した安全なスキンケア用品をユーザーの自宅に届けるというサービスを提供している。また、専門医による定期的なフォローアップ(経過レビュー等)、食事とライフスタイルのガイダンス、24時間体制のチャットサポートが受けられる点も特長だ。

グーグル出身のインド人技術者2名が設立

「CureSkin」を立ち上げたのは、30代のGuna Kakulapati氏とRamakrishna R氏。Guna Kakulapati氏はインド工科大学マドラス校卒業後に渡米し、UIUC(イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校)でコンピュータサイエンスの修士号を取得した後、米国の「Amazon」や「Google」でキャリアを積んだ。一方、Ramakrishna R氏はバンガロールのPES大学(工学)修了後、「Google」で10年以上働いた経歴を持つ。二人は「Google」勤務時代に出逢い、その後いったんは別々の道を進んだが、再び合流して2017年に「CureSkin」を設立した。

そんなGuna Kakulapati氏はインド人のスキンケアについて「ニキビや脱毛といった一般的な皮膚科症状を抱えている人の約90%は病院を受診しません。彼・彼女らはまず既製品で自己治療しようとします。自己治療は効果がないだけでなく、危険です」と主張する。また、「長期的に見れば、消費者の健康はAIのような新しいテクノロジーによって、現在の状態とはまったく異なるものになることが考えられます」とし、その最初のステップとして「CureSkin」を立ち上げたことを明かしている。

現在、「CureSkin」のチームには5名の皮膚科医も在籍しており、外部の皮膚科医と連携しながらサービスの品質向上に努めている。「CureSkin」がユーザーに提供するトリートメントキット(症状によって価格は異なるが、大体約1250〜6200円)は彼らがユーザーの症状別に選別しており、効果がない場合には返金も受け付ける。こうした対応はユーザーの信頼感を大きく高めた。

目下、インドにはバンガロールを拠点とする「Niramai」「Artelus」、ニューデリーの「BeatO」、ハイデラバードの「Onward Health」等、AIを活用した医療サービスを提供するスタートアップは増えているが、スキンケアに特化した企業となると数は少ない。

「私たちのビジネスはこの半年間で10倍に成長しました。また、60%のリピート率があることからもわかる通り、顧客定着率は非常に高いです」とGuna Kakulapati氏は自信を示す。インドのスキンケア市場も成長を続けており、米調査会社「Techsci Research」の調べでは、市場規模は2017年の16億ドル(約1700億円)から2023年には27億ドル(約2900億円)まで拡大することが見込まれている。

「CureSkin」は現在、1日1000人以上のユーザーをコンサルティングしており、アプリもすでに70万DLを突破。最近ではプライベートスキンケアレーベルも立ち上げる等、勢いはさらに増している。今後5年間の内に1億人規模のユーザーデータベースを構築し、AI診断の精度をさらに高め、すべての肌トラブルに対応するワンストップ・ソリューションになることを目標に掲げている。

written by 編集部

関連リンク

https://yourstory.com/2019/06/google-execs-startup-ai-app-skin-care

https://factordaily.com/cureskin-ai-skincare/

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